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Sony α7 III #02

撮影から編集まで支えるクリエイターの右腕

高い瞬発力のAFと幅広い表現力のPP

「効率良く撮れ高が持って帰れるかどうか」。
特に人的・時間的・空間的に制限される場合は、いかなる厳しい条件下でも最大限のパフォーマンスを発揮してくれるカメラを選びたい。

今回レビューいただいた全力のごーはら氏の作品は、夜の渋谷で少人数クルーで撮影したMV。
人混みでの撮影では、いかにピントを迷わせず、短時間で撮りきれるかが勝負だ。

暗所の得意なα7 IIIのオートフォーカスは、追従感度と駆動速度を自在に組み合わせることができ、被写体の最高の瞬間を逃がさない。
また、「ピクチャープロファイルが映像表現の幅を広げてくれる」と語るごーはら氏。

撮影面だけでなく、α7 IIIが編集においても選ばれる魅力に迫る。

【MV】無常ism【KAKEKOMIDELA】

撮影シチュエーション

  • 時期:2019年4月下旬 20時から23時半ごろの夜間帯に撮影
  • 場所:渋谷周辺

この状況で撮影した理由

アイドルのMVやイメージムービーにありがちな、キラキラしたりフワフワした作品にはしたくありませんでした。
「若者の街・渋谷」に、真っ白な衣装をまとった女の子たちを出現させて「異質感」を出したいと思い、この場所と時間帯を選びました。

制作フローの紹介

α7 IIIのセッティング

  • 撮影モード:ムービーモード
  • シャッタースピード:1/100
  • ISO感度:~1600
  • 解像度&FPS:XAVC S 4K&30p
  • ピクチャープロファイル:PP1(基本設定より一部変更しました)

α7 III以外に準備したもの

  • Vario-Tessar T* FE 24-70mm(レンズ)
  • Ronin-S(スタビライザー)
  • LPL VL-1400(LEDコンパクトライト)

撮影時に工夫したポイント

今回の撮影で懸念していたのは、「タイトなスケジュール」、「短時間での複数人撮影」、「少人数の撮影クルー」、「人が多いところで邪魔にならないようにコンパクトな動作」でした。
俊敏に撮影するためには、大掛かりな機材や装置を使わず、なるべく小回りが利くようなものが必要です。
空間の照明は、基本的に街の明かり(人物にはライトを当てています)。
そのため、低照度でも被写体をしっかり捉えて、画のクオリティーはハイレベルなものをキープできなくてはいけない。
制約のある環境の中で理想を実現するためには、α7 IIIが最適であり、必要不可欠でした。

α7 IIIにハマるワケ

α7IIIの可動式タッチモニター

α7 IIIの瞬発力のあるAFは、今回のようなスピーディーな撮影ではとても心強いものです。
フォーカシングや追従のスピードも、設定から簡単に調整するだけで、フォーカスを意図的に使った演出ができます。

そして語り尽くせないのが、PP(ピクチャープロファイル)の存在。
映像表現の幅をグンと広げてくれます。
基本的にグレーディングを前提とした画作りをするのですが、LUTを当てた時の色の起こり方や明暗部の表現力の高さには毎回感動します。
撮影から編集まで映像クリエイターの右腕として、小型ながら圧倒的に信頼をおけるカメラだと思います。

今後α7 IIIに期待すること

4Kの設定で外部モニタに接続してRECする際に、カメラ側のモニタが消えてしまうのが改善されると、より使い勝手がよくなるなと期待しています。

Creater's Profile

全力のごーはら。様の肖像

Name:全力のごーはら。
ミュージックビデオ、アパレルのコンセプト(イメージ)ムービー、ライブの演出映像やライブ収録。
YouTubeやドキュメンタリーなどの映像クリエイティブ全般の企画・演出、撮影・編集を行う。