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DJI Osmo Pocket

混雑した場所でもスマートに撮影

高性能ジンバルつきカメラが手のひらサイズに

2018年12月発売以来、大ヒット中の3軸ジンバルつきカメラ「DJI Osmo Pocket」。

スマートフォンよりコンパクトなボディに、約1.1インチのモニターを備え、ジンバルで手ブレを抑えるだけでなく、4K動画や静止画も撮影でき、暗所にも強く、タイムラプスや自動追尾モードなども搭載した高機能を実現したスマートカメラだ。

専用アプリ「DJI Mimo」を使えば、デバイスでの操作が可能になるだけでなく、簡単な編集までできてしまうスグレモノ。

ターゲットであるコンシューマーのみならず、ハイアマチュアやプロのビデオグラファーの耳目を集め続けている。

今回このOsmo Pocketを使った作品とレビューを、ブライダルムービー制作に携わるOrochi氏にご協力いただいた。

「スマートな筐体だが、作品づくりに使えるのか?」「試したいが、実際に活躍するシーンが思い浮かばない」と言った声に対するひとつの正答と言えるレビューだ。

ぜひ導入検討中の方々に参考にしていただきたい。

Osmo Pocketで「さがみ湖イルミリオン」を撮影してみた!

撮影シチュエーション

今回このシチュエーションで撮影した理由は、ハンディサイズにもかかわらず、Osmo Pocketで撮れる暗所での雰囲気がとても良かったので、活かしてみたかったんです。
また、イルミネーションのキラキラした感じを、動きのある撮影で表現しようと思いました。

制作フローの紹介

Osmo Pocketのセッティング

  • 撮影モード:フォローモード
  • シャッター速度:1/50(フリッカー対策)
  • ISO感度:1600まで
  • 解像度&FPS:4K&50FPS
  • 画質:ほぼ高、動きが少ない場合は24FPSスーパーファイン

Osmo Pocket以外に準備したもの

  • iPhone XS Max
  • lightning 延長ケーブル
  • モバイルバッテリー

撮影時に工夫したポイント

撮影対象の追尾をアクティブトラックによる自動フォローに任せたので、手動では難しい滑らかな移動撮影ができました。

本体がとても軽いので、手をあまり伸ばさないようにするといった「ジンバル撮影の基本」を守ると安定します。

アプリ「DJI Mimo」を使うと、単体でのアクティブトラックよりも、iPhone上でドラッグして正確に指定できるので、一段と安定したフォローに繋がります。

ただこの追尾機能は、追尾フォローしたい被写体を自動的に中心にもってきてしまうため、構図がワンパターンになりがち(いわゆる「日の丸構図」になりやすい) 。

マンネリを防ぐには、撮影対象そのものをざっくり選択するのではなく、少しだけフォローしたい部分からずらしてみてください。構図を意図的に操作できるのでおすすめです。
(たとえば人物の場合、人物の顔そのものよりも、耳や肩などに追尾対象を少しずらして、被写体を中央から外すということ)

4K60FPSではアクティブトラックが効かないので、50FPSでの撮影から後処理でスローをかけています。

撮影直後にDJI Mimoの簡易編集機能を使って、シーンのつながりを想定しながら撮影しました。

Osmo Pocketにハマるワケ

OsmoPocketの宣材写真

サイズが小さいのに機能は申し分なし。そして人に見せたくなっちゃうかわいいルックス。
動画編集がワクワクするアプリ、DJI Mimoとの連携の手軽さ。守りのジンバル機能を、攻めに転じさせたアクティブトラック撮影。
そしてそれが、ポケットに入るサイズにまで小さくなった衝撃。すごく可能性を感じますね。

ブライダルムービー制作という仕事柄、被写体がプロではないので、話のネタとしてもOsmo Pocketは大活躍しています。
仕事の上では、セルフィー撮影の良い表情を一部に取り入れたりと、いままでにない使い方ができるので、いつもポケットに忍ばせています。

GoProと比較されやすいですがジャンルが全く違うので、使用状況に応じて選ばれると良いと思います。

DJI Mimoでの編集が簡単オシャレなので、いままで撮影することだけでお腹いっぱいになっていた方も、一見の価値あり。

カラーも「D-Cinelike」が選べるので、カラーグレーディングの勉強をしたい方への間口を広げる懐の広さも感じましたね。

今後Osmo Pocketに期待すること

60FPSでのアクティブトラック機能の追加や、光学ズームによるドリーズーム機能。

あとは、Ronin-Sのような360°ロール機能 があれば、より満足度が高まるでしょうね。

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結婚式自作ムービー応援サイト「LEGENDARY」の管理人。
システムファイブソーシャルアンバサダー。