Blackmagic Pocket Cinema Camera 4K
「Blackmagic RAW」に注目
予約待ちのワンハンド4Kシネマカメラ
NAB2018で発表された「Blackmagic Pocket Cinema Camera 4K」は、いま一番映像クリエイターが狙っているモテカメラだ。
事実、発売から1年が経過しようとする中、システムファイブでも予約待ちの状況が続いている。
一眼サイズながら、4K映像の収録はもちろん、RAW撮影も可能といった、必要十分を備えているシネマカメラで、10万円台という価格は魅力的。
プロ仕様コーデックの選択肢があるのはもちろん、優れたダイナミックレンジは細かなディテールまで映し出し、低い照明条件でも高感度なことが利点と、評判も申し分ない。
今回は、この「Blackmagic Pocket Cinema Camera 4K」を使った作品とレビューを、Music Videoやライブ撮影を中心に活躍する映像クリエイター・サカイアキヒロ氏にご協力いただいた。
「サラリーマンが働いている平日に、ビールを飲みながら都内でのんびりする」というコンセプトの下に制作された、思わずニヤリとしてしまう「ウマい作品」もあわせて、楽しんでいただきたい。
Bush Craft "Week" day camp.
撮影シチュエーション
- 時期:2019/4 12:00-15:00
- 場所:奥多摩 川井キャンプ場
今回このシチュエーションで撮影した理由は、Blackmagic RAWに対応後、時間が取れていなかったため、テスト撮影しました。
制作フローの紹介
BlackmagicDesign Blackmagic Pocket Cinema Camera 4Kのセッティング
- カメラ:Blackmagic Pocket Cinema Camera 4K
- レンズ:SIGMA 17-50mm/2.8 OS HSM, Kipon EF-MFT AF, Kenko Pro1D ND4,8,16
- 三脚:Benro TSL08CN00
- バッテリー:Vマウントバッテリから別売のD-Tapケーブルを使用して動作
BlackmagicDesign Blackmagic Pocket Cinema Camera 4K以外に準備したもの
- 牛ランプステーキ300g
- 冷凍ピザ
- ビール2L
- キャンプセット
撮影時に工夫したポイント
「サラリーマンが働いている平日にビールを飲みながら都内でのんびりする」というコンセプトで、あまり凝ったことはせず、「ユルい雰囲気を出すこと」を第一としました。
撮影ではステーキやピザが焼けるカットでのシズル感や、焚き火の質感などをこだわって撮影しました。
また、電車移動でデイキャンプ用の機材や食材などを持ち運ばなければならなかったので、極力荷物を減らすことを最優先しました。
BlackmagicDesign Blackmagic Pocket Cinema Camera 4Kにハマるワケ
別でPCMレコーダー(Zoom H1)を持って行ったのですが、必要ないぐらい内蔵マイクの音質が良かったです。
ProRes/RAW共に48kHz 24bit収録が可能で、オーディオの入力もmini XLR/3.5mmTRSから自由に選択できて使い勝手がENG並みに良いこともうれしいですね。
液晶モニターも十分明るく、カメラとレンズだけで撮影ができるのは大きいアドバンテージになると思います。
今回は新しく追加されたBlackmagic RAWのテストということもあり、全編8:1圧縮で撮影しましたが、ProRes422HQよりも低いビットレートでここまでのグレーディング耐性があるのは逆に怖くなってきます(笑)
今後BlackmagicDesign Blackmagic Pocket Cinema Camera 4Kに期待すること
音声収録を、現状の2chから5ch(内蔵マイク・miniXLR, 3.5TRSすべて)まで拡張できるとありがたいなと感じます。
また、初代BMPCCからLANC端子が無くなってしまったことが残念なので、その代替案(TRSから音楽信号入力を使うなど)があるといいですね。
Creater's Profile
Name : サカイアキヒロ
映像クリエイター。
Music Videoを中心に企業のPVを制作するほか、ライブ・舞台・オーケストラの映像撮影で活躍。スチル撮影も好評。
Twitter : @SakaiFilmWorks
Webサイト : Sakai Filmworks