Sony α7 III
進化したAF性能が一瞬を逃さない
抜群の感度性能とAF性能を実現したフルサイズ・ミラーレス
高感度低ノイズで名を馳せたSony αシリーズ。
ついに3代目のカメラが2018年3月23日発売された。著名な映像クリエイターたちが絶大な信頼を寄せるカメラだ。
特長はなんといっても、搭載されたフルサイズセンサー。
新開発の大型センサーと新世代の画像処理エンジンにより、カメラの「基本性能」が格段に進化している。
感度、ダイナミックレンジ。そして、今回の作品で注目なのが「オートフォーカス性能」だ。
制作を依頼したのは、映像制作、撮影機材販売を手掛ける山中 侯英氏。
通常なら大判センサーは被写界深度が浅いため、往々にしてピントが外れがちだが、
走り回る子どもたちを追従しながらの撮影でも、被写体をしっかり捉えている。
撮像領域の約93%をカバーするオートフォーカス機能には、驚愕させられるばかりだ。
もちろん、背景の美しいボケ、夕日を背にするときのダイナミックレンジなど、存分に楽しんでいただこう。
PILOTFLY Adventurer SONY α7ⅲ video test2(slow motion)
撮影シチュエーション
- 時期:2018/3/24 夕方
- 場所:愛知県 木曽川尾西緑地
昨年このカメラが3/23に発売された翌日、
スローモーションの映像が美しく撮れるかの検証も兼ねて近場の緑地へ行ってきました。
夕日に頬が染まる子供たちの印象的な情景を、α7 IIIのスローモーションによって印象的に映し出せました。
制作フローの紹介
α7 IIIのセッティング
- 撮影モード:MOVIEモード
- シャッター速度:1/60
- ISO感度:100(最低感度)
- 解像度&FPS:FHD&120FPS
- ピクチャープロファイル:PP10(HLG ハイブリッドログガンマ)モード
- 使用LUT:PP10用オリジナルLUT
α7 III以外に準備したもの
- レンズ:SEL55F18Z(絞り開放で使用)
- NDフィルター:MARUMI 固定ND16使用
- PILOTFLY Adventurerジンバル
撮影時に工夫したポイント
α7 IIIを発売日に入手し、手持ちの従来機(α7S II)にない機能である「PP10」を使用してみました。
本来このモードは、HLG対応ディスプレイで鑑賞するのが正しいのですが、所有していないため、それだけではもったいないと感じ、LUTを自作しました。
結果として、夕焼けのオレンジの発色が美しい映像に仕上げることが出来ました。
また、子供が生き生きと動き回っている様子をブレなく捉えるため、ジンバルはPILOTFLY Adventurerを使用しました。
PILOTFLY Adventurerを使えばスローモーションに限らず、通常速度でも安定した映像を得ることが可能です。
α7 IIIのAFは、従来機のα7S IIに比べ、像面位相差AFを採用しているため、フルサイズで被写界深度が浅いにも関わらず、カメラ任せでも大変素早く精度の高いフォーカスを得られます。
設定はAF-Cに合わせ、子供など動き回る被写体の場合は、AF速度も「高速」にして、感度も「敏感」を選択しました。
レンズを開放にしているため、ND16を使用し光を減光させることで、モーションブラーの活かせるシャッター速度1/60sを確保しています。
α7 IIIにハマるワケ

ソニー α7IIIはジンバルで動き回りながら、人物のAFをしっかり追尾出来るので、今までにない新たな映像表現が可能だと感じました。
今後α7 IIIに期待すること
α7IIIは、4Kでは最大フレームレートが30となっており、将来的に60を達成して頂きたいです。
また、4K24pではクロップされませんが、30pでは多少クロップされるため、そこも改善に期待ですね。
Creater's Profile

Name : 山中 侯英
映像制作、撮影機材販売、天体写真関連コンテンツ販売を手掛ける。
PILOTFLYジンバル・天体用カメラ・レンズのショップ「ワイエスイメージ」店長。